ikeの日記

しがない研究者の雑記。

APSA雑感

8月の終わりから9月の始めにかけて、American Political Science Association (APSA)の年次大会のためボストンへ行ってきた。

APSAは政治学ではおそらく2番目に大きな学会であり、報告の申し込みはかなり倍率が高いことで知られる。
授業で書いたサイドプロジェクトのペーパーを出したら何故かポスターで通ったため、報告のため今回初参加してきた。

行ってみた感想だが、個人的には若干失望したところがあった。
行く前は、倍率も高いことだし報告のレベルは全体に高いのだろうと考えていたが、実際には少なくとも平均的にはMidwest, Southernといった地域学会とそれほど大差はない印象を受けた。
報告者の数もかなり多いので、水準の高い報告もあったが、かなりレベルの低いペーパーも多々あった。

自分のポスター報告は、初日の昼だったこともあり、4人しか見に来なかった 笑。
ただ、それなりに納得できるコメントがもらえたのはよかったし、学内でもらえるコメントがかなりレベルが高いことも改めて認識できたので、そこそこ満足できた。

参加してみてもう1つ分かったことは、自分はやはり地域研究としてのアメリカ政治ではなく、比較政治や政治学一般に興味があることである。
今回ある程度パネルを見に行ってみたが、自分が興味を持ったのはいわゆる"Americanist"的なパネルではなく、世論研究や政治心理学一般のパネルだった。
アメリカ政治を対象としていても、自分としては得られた結果の一般化可能性に注意が払われていない研究は面白いとは思えなかった。
こんなこと今頃わかっている時点で問題だが…。
せっかくなので、今後はより自分の興味がある方向性で自分をラベリングしていければと思う。

ということで、パネルの水準には不満はあったが、そこそこ学びがあったとはいえるだろう。
会いたいと思っていた人たちにも結構挨拶できたこともよかった。
結論としては、そこそこ満足できた、といったところだろうか。

ちなみに行く前には結構観光できるのではないかと期待していたが、結局ほとんどそのための時間は取れなかった。
お土産も結局地下鉄のチケットだけ…笑 ↓

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